2024年6月8日未明、KADOKAWAグループは ロシア系ハッカー集団「BlackSuit」 による大規模なサイバー攻撃（ランサムウエア）を受けました。ニコニコ動画が利用不能となったため、ご存じの方も多いかもしれません。 サービスの完全復旧には約1ヶ月を要し、動画配信だけでなく関連サービスにも大きな影響が出ました。

この攻撃では 約25万件以上の個人情報が流出し、売上損失は約84億円の売上減少、復旧やユーザーへの補償などで約36億円の特別損失を計上する見込みです。

KADOKAWAの企業規模から考えて、一定のセキュリティ対策を実施していたはずです。しかし、攻撃の糸口は、クラウドの脆弱性、外部ツール、従業員のアクセス管理ミスなど、尽きることがありません。

これが『完璧な防御が不可能』と言われる理由です。

ここからわかるのは、「どんな企業でもサイバー攻撃のリスクをゼロにはできない」ということです。だからこそ、企業はサイバー攻撃のリスクに「事前の対策」と「事後の備え」の両面から対応する必要があります。

どれだけ対策をしても 「100%安全な企業」は存在しません。しかし、基本的な対策を実施することで 「狙われにくい企業」になること は可能です。

①従業員のセキュリティ意識を高める
　→ 怪しいメールを開かない、リンクをクリックしない などの基本を徹底。

②重要なデータはバックアップ
　→ クラウドや外部ストレージに保存 し、万が一の被害に備える。

③ソフトウェアを常に最新に保つ
　→ 古いシステムは攻撃の標的になりやすいため、定期的にアップデート。

とはいえ、どれだけ対策をしても「絶対安全」はありません。だからこそ、サイバー攻撃を受けた後のリスクヘッジも重要になります。

サイバー攻撃は、事前の対策だけでは完全に防ぐことができません。万が一、貴社が攻撃を受けた場合、迅速な対応と経済的な備えが企業存続のカギとなります。

サイバー攻撃を受けると、企業は システムの復旧や法的対応に多額の費用 を負担することになります。サイバー保険に加入することで、これらの負担を大幅に軽減できます。

主な補償内容
・原因調査費用（フォレンジック調査・不正アクセスの解析）
・システム復旧費用（データ復元・ネットワーク修復）
・賠償請求への備え（顧客情報漏洩対応・弁護士費用）

さらに、保険によっては、サイバー攻撃を受けた際の「緊急対応サポートデスク」 を提供している場合もあります。
万が一の際、迅速に専門家のアドバイスを受け、初動対応を誤らないことが重要です。